「善光寺参り絵解き図」制作の趣旨

■ 趣旨 ■

善光寺の信仰は、善光寺縁起を描いた絵伝を絵解きすることによって全国に広まりました。
このたび長野の絵解きの文化を発展させ、継承するために「善光寺参り絵解き図」を制作します。それを使って新たな絵解きを創造します。
平成27(2015)年には善光寺御開帳と新幹線金沢延伸が予定されています。それを前に、長野独自の伝統文化を全国に発信していきます。


平成25(2013)年2月19日
善光寺参り絵解き図制作プロジェクト

2014/04/01

●10 - 「善光寺参り絵解き図」を描き終えて


最終日の朝、私は絵解き図へ最後の一筆を描き落としました。

一年以上に渡って続けてきた「善光寺参り絵解き図」の制作、
絵師としての制作は、平成26年3月31日をもってすべて終了しました。

制作の内容、プロジェクトメンバーとの密な時間、絵解き図への想い、
そのすべてが、凝縮したかけがえのない経験となりました。


ふと、アトリエの作業机の上に積み重なった膨大な資料と
年季の入った筆や画材に目が止まりました。
この一年、常に頭のどこかで絵解き図の事を考えている自分に気付きました。


私ひとりでは決して描く事が出来なかった絵解き図。


この絵解き図は 『絵解き』 あってこそ生きてくるものです。
より多くの方々に、ぜひ、絵解きと一緒にご覧いただきたい。
そう強く願っています。


いよいよ始まる百話の絵解き。

この絵解き図が動き始めます。



記:OZ/尾頭/山口佳祐