最終日の朝、私は絵解き図へ最後の一筆を描き落としました。
一年以上に渡って続けてきた「善光寺参り絵解き図」の制作、
絵師としての制作は、平成26年3月31日をもってすべて終了しました。
制作の内容、プロジェクトメンバーとの密な時間、絵解き図への想い、
そのすべてが、凝縮したかけがえのない経験となりました。
ふと、アトリエの作業机の上に積み重なった膨大な資料と
年季の入った筆や画材に目が止まりました。
この一年、常に頭のどこかで絵解き図の事を考えている自分に気付きました。
私ひとりでは決して描く事が出来なかった絵解き図。
この絵解き図は 『絵解き』 あってこそ生きてくるものです。
より多くの方々に、ぜひ、絵解きと一緒にご覧いただきたい。
そう強く願っています。
いよいよ始まる百話の絵解き。
この絵解き図が動き始めます。
記:OZ/尾頭/山口佳祐